完成工事高は高い方を選ぶ!
完成工事高は高ければ高いほうがより[その部分の]点数は高くなります。
[その部分は]というのは、完成工事高が高くなったとしても、その分の工事で利益が薄い場合や赤字の場合には、完成工事高以外の他の項目で点数が下がり、全体としてマイナスに働くことがあるからです。
利益が等しく上がっていることを前提とすると、完成工事高は高ければ高い方が良いです。
2年平均か3年平均を選ぶ
完成工事高については、2年平均か3年平均を選んで申請します。つまり、今回の決算だけでなく、前回、あるいは前々回も今回の経審に影響してくるということ。
「今回の決算に上がった売上がめっちゃ多かったので今期分だけで出したい!」ということも出来ず、絶対に2年か3年を選びます。
一応豆知識!なぜ平均を出すのか?
平成10年から導入された制度(これを書いてる藤田は当時行政書士ではなかったので、調べた話です)。建設不況のあおりを受けた建設会社さんの業績が悪化することによって、経審の点数が急激に下がると公共工事の受注にも影響が出てしまう… そんな風な「年度によって極端に不利な事態が生じるのは避けよう!」という趣旨で生まれたのが、この2年平均か3年平均を選ぶ制度。「激変緩和措置」といいます。
どちらを選ぶか
高い方を選びますので、それぞれの平均値を出します。
例えば、
・直前決算:6,000千円
・前期決算:3,000千円
・前々期決算:4,000千円
だとしたら、
(2年平均)6,000+3,000/2=4,500
(3年平均)6,000+3,000+4,000/3=4,333
となり、2年平均の方が高くなります。なので、2年平均を採用します。
ずっと同じ方を選ばなければいけないわけではない
以前受けたことがある質問ですが、「毎年3年平均を選ばなければいけないのかと思ったわ」とおっしゃっていた方がいました。
そんなことはなく、去年は3年を選んだけど、今年は2年の方が有利なので2年を選ぶ、ということはまったく問題ありません。毎年その都度決めてOK!ぜひ有利な方を選びましょう。
シンプルなようで難しい問題もあります
「なるほど、高い方を選べばいいのね!」
確かにそうなのですが、問題は複数業種の経審を受ける時。
1業種だけなら、その業種のことだけ考えればよく、高い方を選べばよく、大変シンプル。
しかし例えば3業種受ける時、そのうち本命の1業種は2年平均の方が高く、ほか2業種は3年平均の方が高い。こうなったときに困ります。
2年か3年かという選択は、すべての業種に対して一括で反映されます。土木は2年、舗装は3年、ということは出来ません。
ではどうするのかというと、徹底したシミュレーションです。
・格付点数を見て、最低限キープしなければならない業種を決める
・主観点を加えたときに、どれくらい余裕があるかを算出する
・それぞれの業種で、どちらを選べば何点違うのかを1点単位で出す
結果を見てから「やっぱり間違えました!」ということが出来ない選択。色々な角度から考えて、より有利な方を選んで申請してください。
行政書士法人ブリジアスでは、経審申請、入札参加資格申請のご依頼を承っています。経審点アップ、格付アップをしたい方は、お気軽にお問い合わせください。