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2020.05.04   スタッフブログ

建設業許可 | 主任技術者と監理技術者

建設業許可 | 主任技術者と監理技術者

スタッフ笹森です。
工事現場に配置すべき技術者についてまとめてみました。

配置する工事の違い

主任技術者

建設業許可のを受けたものが建設工事を施工する場合には、元請、下請け、請負金額に関わらず工事現場における工事の施工の技術上の管理をつかさどる者として、主任技術者を配置しなければなりません。

監理技術者

発注者から直接請け負った建設工事を施工するために締結した下請契約の請負代金の額の合計が4,000万円以上(建築一式工事の場合は6,000万円以上)となる場合には、特定建設業許可が必要となるとともに、主任技術者の代えて監理技術者を配置しなければなりません。

資格の違い

主任技術者

①一級・二級国家資格者
②登録機関技能者
③指定学科+実務経験者
④実務経験者(10年以上)

監理技術者

①一級国家資格者
②国土交通大臣認定者

監理技術者証の必要性

監理技術者を配置するべき工事で、公共性のある工作物に関する建設工事であって、請負金額が3,500万円以上(建築一式の場合は7,000万円以上)となる工事のときは、監理技術者資格証を持った技術者が現場の専任である必要があります。

営業所における専任の技術者(専技)と主任技術者・監理技術者の関係

営業所における専任技術者は、営業所に常勤して専らその職務に従事することが求められますが、下記の要件をすべて満たす場合は、当該工事の専任を要しない主任技術者・監理技術者になることができます。
①当該営業所において請負契約が締結された工事であること。
②工事現場と営業所が近接し、当該営業所の間で常時連絡を取りうる体制にあること
③所属建設業者と直接的かつ恒常的な雇用関係であること
④当該工事の専任を要しない監理技術者等であること

主任技術者・監理技術者の直接的かつ恒常的な雇用関係とは

主任技術者・監理技術者については、工事を請け負った企業との直接的かつ工場的な雇用関係が必要となります。以下のような技術者の配置は、直接的かつ恒常的な雇用関係があるとは言えず認められていません
①在籍出向者や派遣社員など
②一つの工事の期間のみの短期雇用
※特に公共工事においては、入札の申し込みがあった日以前に3か月以上の雇用関係があることが必要です。

直接的な雇用関係があると確認するための書類

◆監理技術者証、健康保険被保険者証、住民税特別徴収税額通知書等

恒常的な雇用関係があると確認するための書類

◆監理技術者証の交付年月日、健康保険被保険車証の交付年月日等

主任技術者・監理技術者が工事現場に専任すべき工事とは

公共性のある重要な建設工事に設置される主任技術者・監理技術者は、工事現場ごとに専任の者でなければなりません。
※公共性のある重要な建設工事とは、戸建て住宅を除くほとんどの工事が該当し、工事一件の請負金額が3,500万円以上(建築一式工事の場合は7,000万円以上)の工事を言う。
◆元請、下請けの区別なく主任技術者・監理技術者の専任が求められます。
◆営業所の専任技術者は、現場における専任の主任技術者・監理技術者にはなれません。
◆ほかの工事現場との兼任はできません。

専任とは、他の工事現場に係る職務を兼務せず、常時継続的に当該建設工事現場に係る職務のみに従事することを意味し、必ず常駐を必要とするものではありません。そのため、研修、講習、試験等の参加、休暇の取得等で短期間工事現場を離れることは、適切な施工ができる体制を確保し、その体制について了解を得ていれば差し支えないとされています。
【適切な施工ができる体制の例】
◆必要な資格を有する代理の技術者の配置
◆連絡を取りうる体制及び必要に応じて現場に戻りうる体制

「主任技術者」「監理技術者」「専任技術者」「技術者の専任」と似たような言葉のものばかりですが、それぞれの違いを理解し、適切な技術者を配置する必要がありますのでご注意ください。

また、特定建設業許可をお持ちの会社様、経営事項審査申請を受ける会社様は決算変更届の工事経歴書の技術者の記載にも注意しましょう。

ブリジアスは、建設業許可・経審業務を専門としています。お気軽にご相談ください。

 

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