シミュレーションをしている時によく陥ること
経審の申請準備の中には必ず「結果的に何点になるか」を事前に計算するシミュレーションします。
その時によくあるジレンマとして、『今回は土木の点数を最大限に上げたい!』というご希望があって、土木が上がるような内容でシミュレーションを行った結果、同時に受けている舗装の点数が最低ラインを割ってしまう…ということがあります。
そうなると、
『こっちを上げようと思えばこっちが下がる!』
『無難にいけば(どっちもまぁまぁにすれば)どっちも中途半端な点数!』
と、頭を抱えることになります。
都合よく両方を希望通りに上げられる状況ばかりではないので、格付のラインを気にしながら、ベストな線を考えていくことになります。
具体的にはどんな状況か?
経審を申請するときには有利になる方を選べる場面があります。
代表的なのは、
- 完成工事高を2年平均にするか、3年平均にするか
- 技術者の持っている資格や実務経験のうち、どの2業種を選ぶか
「土木だけ2年平均にして、舗装は3年に」ってことが出来ず、一律で選ばないといけないので、業種によって高い方が異なる場合はよくあります。
また、技術者が一級土木施工管理技士を持っているとして、対応する業種のうちから2つしか選べません。「土木を上げたいからまずは土木に。舗装に入れると…水道が低くなるなぁ…」など、ここも悩ましい問題があります。
この状況を打破する方法
ズバリ、全体的な点数を底上げする項目に注目すること。
例えばW点の一つである退職金制度の導入や、建退共の導入。これは全部の業種の点数が上がります。
あとはY点と言われる経営状況分析点。決算内容に対してつく点数。これも業種限らず一律に計算。
特にW点の中の退職金制度や建設業経理士、ISOなどは加点幅も大きいです。取り組むコストが高いものもありますが、取り組みやすいものからやっていくべきです。
全体を底上げすれば、ジレンマが一つ解消されるかもしれません。全体的な底上げ、ぜひ取り組んでみてください。
行政書士法人ブリジアスでは、経審申請、入札参加資格申請のご依頼を承っています。経審点アップ、格付アップをしたい方は、お気軽にお問い合わせください。